ブルス・ド・コメルスは、フランソワ・ピノー氏が50年余を掛けて収集してきた世界屈指の現代アートコレクションを展示し、ベニスのパラゾ・グラッシ美術館及びプンタ・デラ・ドガーナ美術館と共に、国境を越えたネットワークを成しています。

現代アートを別の視点から観る

ピノー・コレクションは、世界のアーティスト350人の作品10000点余りを擁し、私達が生きる現代の芸術に対し、コレクターの目を通したユニークな視点、現代社会にコミットした視点、これまでになかった芸術の見方を提案しています。

ブルス・ド・コメルスは、絵画、彫刻、写真、インスタレーション、ビデオ、音声作品、パフォーマンスなどのあらゆる芸術表現、そして現代アートの歴史的評価が定まった作品のみならず、新進アーティストの作品をも広く懐深く受け入れています。当館では、グループ展、テーマ展、作家別の展示、作家の自由創作などの展示と並行して、講演会、コンサートなどのプログラムも組まれ、年間を通し常時、見るべきもの、発見すべきもの、体験すべきことが提案されています。

来館して体験する

ブルス・ド・コメルスは、現代アートの愛好家、初心者或いは好奇心旺盛な人々全ての来館者にとって、現代アートとその歴史に対し、新たな目を向けて心を開く場所となるでしょう。

ブルス・ド・パリは、その優れた展示内容、作品鑑賞に適した時間と空間、休憩スペース、館内スタッフの気配り、充実した観覧用ツールとサービス（英語版ウェブアプリ、鑑賞ガイドなど）によって、来館者が芸術、作家、作品に最良の条件で出会えるような場を提供します。

毎週土曜日と日曜日には、開催中の展覧会および歴史的建造物ブルス・ド・コメルスとその歴史に関する、１時間半の英語ガイド付きの「ブルス・ド・コメルスのツアー」にもご参加いただけます。

当館では、館内で心ゆくまで過ごして頂けるように、座って書物やプログラムを閲覧したり、案内を受けたりサービスメニューを見たりして寛げるような、ゆったりと広いサロンや受付案内スペースをご用意しています。

比類ない歴史的建造物を鑑賞する

5世紀の歴史を誇るブルス・ド・コメルスの建物は、随所に建築技術の粋が散りばめられています。パリ中心部に建てられ、ルーブル博物館とポンピドゥセンターの間に位置するこの建物は、現在に至るまで幾多の変容を経てきました。南ファサードには、１５７８年に建てられたカトリーヌ・ド・メディシスの宮殿の名残である塔が今も高くそびえ立っています。この宮殿の解体後、１７６７年には穀物取引場ができました。啓蒙の世紀の傑作であるこの「革命的」建物は円形を有し、古代建築に着想を得た１８世紀末のユートピア建築の一つに数えられます。１８１２年に冠された金属フレームのガラスドームは壮麗で、この規模のものとしては世界初めてのものでした。１８８９年の万博に際し再構成され、エッフェル塔と並んで万博の代表的建築となり、現在の「ブルス・ド・コメルス」の姿になりました。

建物の空間は、日本人建築家、安藤忠雄氏の手によって再考され、建築とそのコンテキスト、文化遺産と現代的クリエーション、過去と現在との間の対話の条件が備わり、より生き生きとした美術館空間に生まれ変わりました。ブルス・ド・コメルスは、今日、フランスにおいて安藤忠雄氏が手掛けた建築の中で最も重要な作品となっています。

安藤忠雄氏は、円形の中へのもう一つの円形を挿入する選択をしました。明るい色調のコンクリートでできたエレガントかつラディカルな円筒形は、中央展示空間を内包し、あらゆる展示空間をつなぎ、観覧の順路を導いています。その踊り場やプロムナード空間に上り、新しい視点、様々な角度から建物を鑑賞することもできます。

パリの新しいレストラン ミッシェル＆セバスチャン・ブラスのレストラン

当館３階の亜鉛とスレート屋根の下にオープンした、著名な２人のシェフ、ミッシェル＆セバスチャン・ブラスのパリ初出店となるレストラン「ラ・アール・オ・グラン」からは、パリ中心部のネルソン・マンデラ公園、レアールのカノペ、ポンピドゥセンター、威容を誇るサントゥスタシュ教会などが一望できます。

ブルス・ド・コメルスについて：

開館時間：午前１０時～午後７時

休館日：火曜日

夜間営業日：毎週金曜日、午後９時まで開館

第１土曜日：午後５時から午後９時まで入場無料

入場券（大人１４ユーロ、割引１０ユーロ）は、オンライン、またはルーブル通り４０番地のチケット売場でお買い求め頂けます。

年間パス会員券「カルト・サークル」（３５ユーロ）、デュエット会員券（６０ユーロ）、その他の各種オファーもあります。

１８歳～２６歳：無料会員証「スーパーサークル」で１６時以降、無料入館して頂けます。